逮捕の“親ロシア派政治家”を交渉カードに… ゼレンスキー氏「人員交換」を提案
ゼレンスキー大統領はロシアに対し、ウクライナ治安当局に逮捕されている親ロシア派の政治家・メドベチュク氏と、ロシア側が捕らえている、ウクライナの人員との交換を提案しました。メドベチュク氏は、プーチン大統領の側近とされる人物です。
◇
ウクライナの治安当局によって逮捕された野党の有力政治家・メドベチュク氏。親ロシア派の政党代表で、プーチン大統領の側近とされる人物です。プーチン大統領に、娘の名付け親にもなってもらっていました。20年近く前、プーチン大統領がクリミアを訪れた際にも、すぐ後ろを歩く姿が当時の写真に収められています。
メドベチュク氏は、国家反逆罪の疑いで、自宅に軟禁されていました。
メドベチュク氏(去年5月)
「裁判の判決で、私を自宅で軟禁する必要があるそうです。判決に従います」
今年2月に逃亡しましたが、逮捕され、ロシア側との“交渉のカード”とされました。
ゼレンスキー大統領
「ロシアで捕らわれている、我々の男女らと、“あなたたちの人物”を交換するよう提案する」
◇
プーチン大統領は日本時間13日、「ロシアへの経済制裁で、逆に欧米側が苦しんでいる」と、強気の姿勢を示しました。
プーチン大統領
「欧米諸国が、エネルギー資源を含むロシアへの協力を拒否した結果、何百万人もの欧米人が打撃を受けている。エネルギー危機を起こした。世界中で物価があがり、前例のないほど急速なインフレが進んでいる」
こうした中、ウクライナ侵攻前に「虚偽の情報を大統領府に報告した」として、プーチン大統領が、FSB(=連邦保安局)の情報員、150人を追放したという報道もあります。中には逮捕者も出ていて、旧ソ連の独裁者・スターリンが、政治犯などの拷問や処刑などに使った刑務所へ送られたとしています。
英タイムズ紙は、「侵攻が難航していることへの怒りの表れだ」としています。
(4月13日放送『news zero』より)