軍事クーデターから1年 ミャンマーで「沈黙のストライキ」
ミャンマーの軍事クーデターから1日で1年です。市民が外出を控えて抗議の意思を示す「沈黙のストライキ」が呼びかけられていますが、最大都市ヤンゴンはどのような様子なのでしょうか。
人々の生活が一変したクーデターから1年。街は一見穏やかで、人々は日常を取り戻したようにもみえますが、軍による厳しい弾圧や、市民の拘束が相次ぐ状況に、息を潜めるように生活せざるを得ない日々が続いています。
「沈黙のストライキ」が始まった午前10時半ごろの街の中心部の様子からは、開いている店もありましたが、通りを歩く人の姿はまばらな状況がわかります。
先月31日の同じ時間帯と比較してみると、普段は渋滞の絶えない通りも、車の数がかなり減っていました。
「沈黙のストライキ」は、武力弾圧により表だった抗議活動ができなくなった市民にとっての数少ない抵抗の手段で、軍が圧力を強める中でも、多くの市民が参加しているとみられます。
一方で、軍を支持する人たちが横断幕を掲げて歩く姿もみられ、軍側が「沈黙のスト」にあわせて動員をかけた可能性もあります。
――現地での取材や撮影は危険がともなう?制約は多い?
軍の関係者が私服姿で市民を監視しているという情報もあり、カメラを出すなど目立つ取材活動は控えていました。
軍のトップは、1日朝の演説で国民に対し、「国の平和と安定のために軍に協力してほしい」と呼びかけました。
しかし、民主派の指導者であるアウン・サン・スー・チー氏の拘束は長期化し、軍は、抵抗運動を続ける人々を「テロ集団」として取り締まるとしていて、弾圧がやむ気配はみられません。