ロシアによる4州併合は「無効」143か国の賛成で採択 国連
ロシアがウクライナの4つの州を併合したことをめぐり開かれていた国連総会の緊急特別会合で、日本時間13日午前5時すぎ、併合は無効だとする決議が143か国の賛成により採択されました。
国連総会の緊急特別会合は、10日と12日の2日間にわたり開かれ、60か国以上が行った演説では、ロシアに対する非難の声が相次ぎました。
12日の会合でアメリカのトーマスグリーンフィールド国連大使は、各国の代表に対し、「ロシアはウクライナに侵攻しているが、明日は別の国の領土が侵されるかもしれない。次はあなたの国の番かもしれない」と語りかけた上で、「沈黙から平和は生まれない。団結して国連憲章を守らなければならない」と訴え、決議案への賛成を呼びかけました。
決議案は、「ロシアによる違法な併合は、国際法のもとでは何の効力もない」と明記した上で、加盟国に対し併合を認めないよう求めるものです。
一方、ロシアのネベンジャ国連大使は採決直前、「この決議案は西側諸国が自らの地政学的な目的を追求するためのものだ」と述べ、決議案を支持しないよう呼びかけました。
その後、採決が行われ、143か国の賛成により採択されました。
ロシアやベラルーシ、北朝鮮やシリアなど5か国が反対、中国など35か国は棄権しました。
採択後、総会議場は大きな拍手に包まれ、国際社会におけるロシアの孤立が浮き彫りとなりました。