台湾地震、死者13人に “傾いたビル”の解体作業続く…生活再建見通せず不安の声も
台湾東部を震源とする地震で亡くなった人が13人となりました。被災地では、倒壊したビルの解体などが進められていますが、生活の再建は見通せず、住民から不安の声も上がっています。中継です。
地震で大きく傾いた9階建てのビルですが、5日から解体作業が行われています。2週間ほどで解体の完了を目指すということで、わずか1日で上層階の壁が取りのぞかれ、中の様子が見える状態になっています。
このビルを調査した専門家は、建物の正面は支柱の数が少なく強度が足りなかった可能性があると指摘していて、今後は検察が建築基準に適合していたかなどを調べる方針です。
また、住民の多くは、避難所となっているホテルなどでの生活を余儀なくされています。9階に住んでいた女性は、生活再建の見通しは立っていないと話します。
ビルの住人「あえて考えないようにしている。考えていたら眠れないし食欲がなくなる」
一方、こちらのビルのすぐそばにある夜市では、5日夜も通常営業を行う店舗がみられました。台湾はいま、本来なら多くの人出が見込まれる連休のさなかですが、観光客は激減していて、地元経済への影響も懸念されています。
夜市の店主「売り上げは去年と比べ10分の1以下になった」「観光客は地震を怖がってこなくなることが心配」
この地震では6日、新たに1人の死亡が確認され、地震で死亡した人は13人になっています。台湾当局は、まだ連絡が取れない6人の捜索を急いでいます。