WSJ東京支局長、ロシアで収監・身柄交換で解放の同僚記者への思い語る
ロシアで1年以上収監され、今月解放された「ウォール・ストリート・ジャーナル」の記者について、関係者が日本テレビのインタビューに応じました。
ウォール・ストリート・ジャーナル ランダース東京支局長
「本当に心の中で大歓声。ほっとしたというところですね」
同僚の解放について思いを語るのは、アメリカの有力紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」のピーター・ランダース東京支局長。
同僚のモスクワ支局員、エバン・ゲルシュコビッチ記者は去年3月、ロシアで取材中に拘束され、1年以上収監されました。
ウォール・ストリート・ジャーナル ランダース東京支局長
「拘束されている事を忘れられてしまうのが、一番心配でした」
拘束されてから1年目のことし3月には、ゲルシュコビッチ記者が書くはずの記事がないことを表現するため、1面を白紙にして発行。釈放に向け、社をあげて活動を続けました。
ウォール・ストリート・ジャーナル ランダース東京支局長
「ちゃんと記者証をもって、正当な取材をしていても政府トップの鶴の一声で逮捕されることもありうるんだな」
ウォール・ストリート・ジャーナル ランダース東京支局長
「ジャーナリズムは犯罪ではない」
“報道の自由”を訴え働きかけを続け、今月1日、ゲルシュコビッチ記者は身柄交換という形で解放。
ロシア側が16人を解放する代わりに、アメリカやドイツなどの国は殺人罪で収監されていた受刑者を含む8人を釈放しました。
これについてランダース氏は…
ウォール・ストリート・ジャーナル ランダース東京支局長
「大変複雑な交渉だったと思います」「これ以外の選択肢はなかったのではないか」
身柄交換という形は仕方なかったとする一方で…
ウォール・ストリート・ジャーナル ランダース東京支局長
「殺人犯の交換として、無罪の正当なジャーナリズム活動をしている記者などを交換していいのかという議論があって当然だと思います」「二度とこのようなことがないような方策はないのか、それがこれからの課題」