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広島で被爆した90歳女性 NYで“あの日の記憶”語り継ごうと奮闘

2022年8月6日 17:39
広島で被爆した90歳女性 NYで“あの日の記憶”語り継ごうと奮闘

核軍縮を協議する国際会議が開かれているニューヨークで、“あの日の記憶”を語り継ごうと奮闘する被爆者を追いました。

被爆者・サーロー節子さん(90)「人間には見えなかった。お化けのようでした。髪は逆立ち、皮膚や肉は骨からただれていました」

サーロー節子さん(90)。13歳の時、広島で被爆し、爆風で倒壊した建物の下敷きに…。一命はとりとめたものの姉やおい、同級生らを一瞬にして亡くしました。

世界各地で自らの被爆体験を語り、核兵器の廃絶を訴え続けてきたサーローさん。今回のNPT再検討会議には、特別な思いで臨んでいます。

サーロー節子さん「私の将来はもう短い、限られている。でも残る人たちのために努力する」

この日、サーローさんに会うことを待ち望んでいた一人の若者がいました。

被爆3世・藤井ミッシェルさん(27)「初めまして、私は日本で生まれました。おじいちゃんは長崎の被爆者です」

藤井ミッシェルさん(27)。祖父が長崎で被爆した被爆3世です。サーローさんの活動に影響を受け、国際NGOの「ICAN(=核兵器廃絶国際キャンペーン)」の一員となりました。

サーロー節子さん「頑張って」
藤井ミッシェルさん「ありがとうございます」

藤井ミッシェルさん「アメリカ人なので、毎日葛藤しています」

被爆3世でありながら、原爆を投下したアメリカ人として生きることに葛藤を抱いているミッシェルさん。核を「持つ国」と「持たざる国」のかけ橋になりたいと考えています。

藤井ミッシェルさん「歴史をつなぎ現在のアメリカに結びつけることが私の仕事だと思います」

ミッシェルさんのような若者を一人でも増やしたい…。それが世界の平和につながるとサーローさんは信じています。

サーロー節子さん「これからはあなたたちが語り継ぐことを願います」
「もちろんです」
サーロー節子さん「よかった。そのために私は語り続けているのよ」