ガザ地区でポリオ流行宣言 地元保健当局
イスラエルによるイスラム組織ハマスの掃討作戦が続くパレスチナ自治区ガザ地区で、地元の保健当局がポリオの流行を宣言しました。
ポリオウイルスは便から排出され、汚染された水などを介して感染します。重症化すると、体がまひしたり、死亡したりすることもある感染力の強いウイルスです。地元の保健当局は29日、ガザ地区でのポリオ流行を宣言しました。
WHO=世界保健機関は先週、劣悪な衛生状態のため、ポリオウイルスがガザ地区全域でまん延する危険性が高いと発表していました。ガザ地区で大規模なワクチン接種が必要だと訴えています。
イスラエル軍は21日、ガザ地区で活動するイスラエル軍の兵士にワクチン接種を始めたと発表しました。
ガザ地区の住民の多くは家を失い、避難キャンプなどで清潔な飲み水や下水が整備されていない状況で生活しています。WHOは「ポリオウイルスがガザ全域に広がり、国際的に波及する可能性がある」との懸念を示しています。