×

2024年のはしか感染「ヨーロッパ地域」で約12万7000件 1997年以降で最多 WHO発表

2025年3月17日 12:05
2024年のはしか感染「ヨーロッパ地域」で約12万7000件 1997年以降で最多 WHO発表
提供:東京都健康安全研究センター

WHO(=世界保健機関)などは13日、ロシアと中央アジアを含む「ヨーロッパ地域」で、2024年のはしかの感染件数がおよそ12万7000件にのぼり、およそ21万6000件を記録した1997年以降、最も多かったと発表しました。

WHOとユニセフ(=国連児童基金)の13日の発表によりますと、ロシアと中央アジアを含む「ヨーロッパ地域」53か国の、2024年のはしかの感染件数は、前年から倍増し12万7350件でした。全体の4割以上が5歳未満の子どもで、半数以上は入院が必要だったということです。今月6日時点で38人の死亡が報告されています。

この地域でのはしかの感染は、およそ21万6000件を記録した1997年以降、一時、減少傾向が続いていました。しかし2018年以降、再び流行が起きていて、コロナ禍でワクチンの接種率が低下したことも追い打ちとなり、感染拡大につながっているとみられます。

集団免疫を獲得するには、社会全体の95%がワクチンを接種する必要があるとされますが、感染件数がおよそ3万件と最も多かったルーマニアでは、1回目のワクチンの接種率は2023年で78%でした(WHOなどのデータによる)。

厚生労働省によりますと、はしかは感染力が強く、手洗いやマスクのみでの予防はできないため、ワクチン接種が最も有効な予防法だとしています。

最終更新日:2025年3月17日 12:05