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ブリンケン長官とネタニヤフ首相が会談 空爆続くガザ地区「停戦交渉」の行方は…

2024年8月20日 6:12
ブリンケン長官とネタニヤフ首相が会談 空爆続くガザ地区「停戦交渉」の行方は…

イスラエル軍による空爆で多数の死傷者が出ているガザ地区について、アメリカなど仲介国による停戦交渉が続いています。19日、ブリンケン国務長官とネタニヤフ首相との会談が行われました。

17日、空爆が集合住宅を直撃、あたりが一気に煙に包まれます。ガザ地区で、イスラエル軍による攻撃が続いています。ガザ地区の保健省は15日、死者数が4万人を超えたと発表しました。

長引く戦闘で犠牲者が増え続ける中、仲介国カタールでは15~16日、イスラエル軍とイスラム組織「ハマス」の戦闘をめぐる停戦交渉が行われました。

イスラエルの交渉担当者は交渉の見通しについて「楽観的な見方」も示している一方、ロイター通信によるとハマス側は「ガザ地区からの完全撤退と恒久的な停戦を拒否しているネタニヤフ首相の立場に近すぎる」との声明を発表。交渉を妨害して遅らせているのはネタニヤフ首相だと批判しています。

双方の立場に隔たりがある中、バイデン大統領は…

──停戦協議の進展は?

アメリカ バイデン大統領(18日)
「まだ続いている。我々は諦めていないし(停戦は)可能だ」

合意の実現に向け、働きかけを続ける考えを強調しました。

中東情勢がよりいっそう緊迫したのは、7月31日。ハマスの指導者ハニヤ氏が、イラン訪問中に殺害されたのです。

ハマスを支援しているイランは、ハニヤ氏の殺害はイスラエル側の攻撃によるものだとして報復攻撃を行うと宣言。ただ、今回の停戦協議の進展次第では、報復を見送る可能性を示唆していて、周辺国を巻き込んだ衝突に発展するリスクを回避できるか、緊迫した局面が続いています。

「停戦合意」を実現するため、イスラエルを訪れたブリンケン国務長官。

ブリンケン国務長官(イスラエル・テルアビブ 19日)
「人質解放と停戦実現の最善で最後のチャンスになるでしょう」

そして日本時間19日夜、ネタニヤフ首相と握手をかわし、会談にのぞみました。イスラエル政府によると、会談は3時間にわたって行われ、ネタニヤフ首相はアメリカによる仲介を評価する姿勢を示したということです。

仲介国が発表した共同声明によると、今週末までにエジプト・カイロで再び協議を行うとしていますが…

停戦の見通しについて専門家に聞きました。

──このあとエジプトで協議予定。そこでの決着は?

現代イスラム研究センター 宮田律理事長
「当面考えにくいですよね。イスラエルは、ネタニヤフ政権の中に極右勢力がいて、停戦には反対であると。ネタニヤフ首相は自分の権力を維持するために政権を維持したい。極右勢力の言うことを聞かざるをえない」

──いつ終わりがくる?

現代イスラム研究センター 宮田律理事長
「なかなか難しいですけども、パレスチナが白旗をあげるような局面になるかもしれないし、あるいはイスラエルの方でも経済的に苦しくなって反戦ムードが高まることも考えられる。イスラエルあるいはガザ地区の住民、双方の戦争に対する向き合い方が1つのカギになるのかなと」

(8月19日放送『news zero』より)