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感染状況“好転”をアピールの北朝鮮 米・バイデン大統領の訪韓・訪日に合わせ“ICBM発射”か

2022年5月18日 21:25

北朝鮮では、金正恩総書記らがマスクをせずに重要会議に出席し、新型コロナウイルスの感染状況が「好転している」との認識が示されました。その北朝鮮がICBM(大陸間弾道ミサイル)を今後、数日以内に発射する可能性が浮上しています。

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北朝鮮では、新型コロナウイルスの感染が広がっています。

18日朝、国営テレビの朝鮮中央テレビは、金正恩総書記が17日に開かれた重要会議で最高幹部らを厳しく叱責する様子を伝えました。金総書記は、「国家の危機対応能力の未熟さや幹部の非積極的な態度・緩みが初期対応の複雑さを増大させた」と幹部らの初期対応を強く批判しました。

北朝鮮の発表では、17日午後6時までの1日で新たに確認された発熱者は約23万人で、発熱者は2日連続で減少したとしています。

重要会議では現在実施している対策の正当性や科学性を強調し、感染状況は「好転している」との認識が示されたということです。

16日、朝鮮中央テレビで放送された金総書記の映像では、薬局を視察する際、マスクを二重にしているように見えました。一方、18日朝に放送された重要会議では、金総書記ら出席者全員が"ノーマスク”でした。感染状況が改善しているとアピールする狙いもあるとみられます。

しかし、WHO(世界保健機関)のテドロス事務局長は17日、「WHOは北朝鮮でのさらなる感染拡大のリスクを深く懸念している」と述べ、北朝鮮の人々がワクチンを未接種で、重症化や死亡するリスクの高い基礎疾患を持つ人も多いとして危機感を表明しました。

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こうした中、アメリカのCNNテレビは17日、アメリカ政府関係者の話として、北朝鮮が「今後48時間から96時間以内にICBM(大陸間弾道ミサイル)の発射実験を行う可能性がある」と伝えました。

バイデン大統領は、20日から韓国と日本を相次いで訪問する予定で、これに合わせて発射するとの観測も出ています。韓国大統領府の幹部も18日、ICBMを含むミサイル発射の準備は「差し迫っている」と述べています。