タイの最大野党「前進党」に解党命じる 不敬罪の改正公約めぐり
タイの憲法裁判所は7日、選挙の公約で王室への中傷を禁じる不敬罪の改正を掲げた最大野党「前進党」に対し、「立憲君主制を転覆させようとした」として解党を命じました。
タイの最大野党「前進党」は、去年の総選挙で王室への中傷を禁じる不敬罪の改正を公約に掲げて第一党に躍進しましたが、王室や軍に近い保守派の反発で政権樹立を阻まれました。
不敬罪改正の公約について、憲法違反との判断を下していた憲法裁判所は7日、「立憲君主制を転覆させようとした」として、前進党の解党を命じました。そのうえで、ピター前党首ら幹部に対し10年間の政治活動の禁止を命じました。
「前進党」支援者
「この国の将来を担う政党がなくなるのは、とても悲しい」
ピター前党首
「国民が私を見捨てない限り、私は国民を見捨てません。タイをより良い国にするために、タイ国民としてあらゆる方法で最善を尽くします」
タイでは2020年にも、選挙で躍進した「新未来党」が憲法裁判所に解党を命じられていて、タイの民主主義は再び後退することになります。