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“地上作戦”拡大で高まる緊迫 10秒おきに爆発音…ガザ地区境界付近の街から中継

2023年10月29日 19:12

イスラエルのネタニヤフ首相は28日、パレスチナ自治区ガザ地区での地上部隊による作戦拡大について、「戦争の第2段階」とした上で、長期化する見通しを示しました。ガザ地区との境界を望む、イスラエルのスデロットから中継です。

ガザ地区との境界から2キロほどの地点にいます。林の奥に見えているのがガザ地区で、今も断続的にイスラエル軍による攻撃が行われています。

国連の機関によりますと、ガザ地区内では、支援物資が行き届いておらず、住民による食料などの略奪が起きているということで、日に日に人道危機も深刻さを増しています。

1時間半ほど前から、こちらで取材をしていますが、多い時だと10秒おきくらいにドーンという爆発音が聞こえていて、先週と比較して、明らかにその数が増えています。

また、時折、大きな振動がこちらまで伝わってきて、ガザ地区内で煙があがる様子も確認できます。

イスラエル・ネタニヤフ首相は地上作戦について、「長く困難なものになる」と述べています。欧米メディアは、「全面的な地上侵攻ではなく、時間をかけて少しずつハマス側の勢力を削っていく手法を取っている可能性がある」と分析していて、地上作戦が今後長期間続く可能性が出てきています。

──一方で、ハマス側はどういった動きをしているのでしょうか?

ハマス側は徹底抗戦の構えで、28日も、ガザ地区からイスラエル国内各地に相次いでロケット弾が発射されていて、一部は撃ち落とされずに着弾しています。

ガザ地区での戦闘が激しさを増すことで、ロケット弾による報復攻撃も激化する恐れがあり、双方でさらに犠牲者が増える懸念が高まっています。

こうした中、ハマス側は、「イスラエルで投獄されているパレスチナ人全員を解放した時のみ、全ての人質を解放する」と人質解放の条件を提示しています。しかし、戦闘が激しさを増す中で、人質解放の交渉が進展するのか、見通しは立たないままです。

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