中国・上海で行方不明になっていた、台湾の出版社の編集長について、中国当局は国家の安全を脅かす活動を行った疑いで調査を行っていることを明らかにしました。

行方がわからなくなっているのは、台湾の出版社「八旗文化」の編集長・李延賀さんです。知人の作家が、SNSに「李さんが3月初旬、親族に会いに中国を訪れた際、上海で警察当局に逮捕された」と投稿していました。

李さんは中国出身で、台湾に移住しており、出版社では新疆ウイグル自治区の歴史を記した本など、中国共産党に批判的な書籍を扱っていたということです。

台湾当局は「明らかに台湾を威嚇する目的だ」と非難し、「李さんの親族も中国当局に警告を受けている」としています。

一方、中国の台湾政策を担う部門は26日、李さんについて「国家の安全を脅かす活動を行った疑いで調査を受けている」と取り調べを行っていることを明らかにしました。