吃音の子どもたちが一歩踏み出せるよう… 自分なりの言葉で接客する“キッズマルシェ”
話し言葉がなめらかに出ない「吃音(きつおん)」がある小学生4人が、自身で作ったおもちゃや折り紙を持ち寄った“キッズマルシェ”。吃音の子どもたちが自信を持てるようにと、1日限定で開かれた。
参加者のひとり・江野澤柊平(しゅうへい)くんは、生き物が大好きな小学5年生。2歳頃から吃音の症状がみられ、現在は最初の音を繰り返す「連発」が多くみられるという。
そんな柊平くんが、今回のマルシェに参加するきっかけとなったのが、今年3月に開催された「注文に時間がかかるカフェ」。接客に挑戦したい吃音がある若者たちによる1日限定のカフェで、柊平くんはお客さんとして来店。彼らの姿が柊平くんにとって“応援”となり、今回、接客に挑戦することを決めた。
今回のマルシェを主催したのは、「注文に時間がかかるカフェ」の発起人でもある奥村安莉沙さん。吃音で悩んできた経験から、接客できたことが成功体験になればと、お客さんとのやりとりを子どもたちだけでやってもらうことに。
マルシェ当日。柊平くんは、大好きな動物やくす玉など、手作りの折り紙を30個用意。事前に予約した30人のお客さんが訪れ、お金の代わりにシールで支払った。動物の折り紙についてやオススメの商品を聞かれた柊平くんは、自分の言葉で堂々と接客した。
また、柊平くんはマルシェに参加するにあたり、事前にシートを記入。「されてイヤだったこと」の欄には、「まねされたこと」と書いた。シートを読んだ小学2年生の吃音がある男の子と家族から、そのような状況ではどうしているのかと聞かれると、柊平くんは「スルーしている」と答えた。
3月のカフェでは、店員をしていた若者から「がんばろうね」と声をかけられた柊平くん。この日は、柊平くんが「がんばってください」と声をかけ、“応援”のバトンをつないだ。
※詳しくは動画をご覧ください。(2022年9月28日放送「news every.」より)