「食品ロスを減らしたい」「地域を元気にしたい」奮闘する高校生
金沢や東京、大阪などに展開しているフルーツ大福のチェーン店。去年4月…東京・世田谷にある経堂店を取材すると、店主はなんと高校2年生だった。17歳の薄井華香さんは、中学卒業後に石川県金沢市から単身上京したという、現役高校生社長。チェーン店ながら、店では薄井さんオリジナルの「フルーツレスキュー大福」という商品が…。
実はコレ、廃棄寸前だったフルーツを使ったもの。実は、薄井さんには“食品ロスを減らしたい”という強い思いがあった。
自ら行動を起こそうと、店主となり、オリジナル商品も販売。そこには、ある理由が…。
「実家が野菜の仲卸をしていて、食べられる食材があるのに捨てられてしまうという現状を見た。いち早くなんとかして解決したい」
去年10月、薄井さんを再び取材してみると…もっと食品ロスに特化した店にしたいと、これまで経営していたチェーン店を閉め、独自の店を開くことを決意していた。取りかかっていたのは、新しい店のオープンに向けた、新商品の試作。使っていたのは、ヒビの入った長野県産のりんご。形の悪いものはすりつぶして、白あんと混ぜて羊羹にする作戦だ。
そして、もう一品。皮も捨てずに食べてほしいと、りんご飴に。ただ、火加減がうまくいかず、飴にムラができてしまい、失敗。開店まで残り1か月…。果たして無事にオープンの日を迎えられるのか?
一方、東京・調布市の河川敷で高校1年生の熊谷沙羅さんがおこなっていたのは、本を通して地域を元気にする活動、その名も「川の図書館」図書館といっても、いらなくなった本を回収し、無料で配布するというちょっと変わった仕組み。気に入った本は持ち帰ることもできるとあって、人気となっている。
きっかけは3年前、緊急事態宣言で通っていた図書館が休館になったこと。「誰でも本が読めるように」と弟と近所を回っていらなくなった本を集め、70冊ほどでスタートした。
「いつも図書館で見かけていた人たちがどうしているかなって考えたときに、今だから動くべきなんじゃないかと思った」という沙羅さん。
利用者からは、「ここがあることで、救われた。どこへも出られない時に好きな本を選べて友達とおしゃべりできて」との声が。
今や地元の人たちにとってコミュニケーションの場となっている「川の図書館」。沙羅さんを後押ししたのは母、スサナさんのある言葉だった。
「チャンスというのはバスみたいなものだから次いつ来るか分からないよ」
思いついたら、即行動!そんな母のアドバイスで始めたこの試みは、コロナ禍で途絶えかけた地域のつながりと笑顔を生み出している。
※詳しくは動画をご覧ください。(2023年1月18日放送「news every.」より)