楽しくてお金ももらえて地域貢献 新たな旅のカタチ「おてつたび」とは

「旅に行きたいけれど、出費がかさむ・・・・・・」。そんな悩みを解決するのが、「おてつたび」。楽しくて、お金ももらえちゃう新たな旅のカタチだ。株式会社おてつたびCEOの永岡里菜さんとともに、地域も旅行者も元気になる旅のあり方を考えた。
(2022年2月25日配信『Update the world #14』より)
■地域も人も元気になる新しい旅とは?
コロナ禍で世界的に旅行に行きづらくなった今、「サステナビリティ」につながる新しい旅行のカタチが生まれつつある。その1つが、「おてつたび」。コロナ禍でも登録ユーザーが倍増している、注目の旅のスタイルだ。株式会社おてつたびCEOの永岡里菜さんは、おてつたびについて次のように説明する。
「『お手伝い』と『旅』を掛け合わせた造語です。日本各地のまだまだ知られていない地域と旅行者を『お手伝い』で結びつけて、地域も人も元気になる新しい旅のカタチを提案しています」
旅行者にとっては、楽しいうえにお金ももらえる。地域にとっては、人手不足解消につながり、知名度向上にもつながる。まさにいいことづくめの旅のリアルに迫る。
■旅を満喫して、しかもお金ももらえちゃう!?
今回紹介するのは、「日本最北の村でイチゴ農業体験!しかもお金ももらえちゃう旅9泊10日」。旅のプランを順に追っていく。
まず1日目。自己負担の交通機関で現地集合。稚内空港からバスを乗り継ぎ、およそ1時間で日本最北の村・猿払村のバスターミナルを目指してもらう。そこに立っている案内人の目印は、なんと「ホタテ」。猿払村の名産品を持った猿払ナビゲーターが旅行者を歓迎する。
猿払ナビゲーターと合流した後は、宿泊施設へ。宿泊先は猿払村が移住体験者向けに用意した最新式のおしゃれで快適な住居。寒さ対策も万全で、Wi-Fi環境も完備。おてつたび期間中は無料で宿泊が可能だ。
さて、2日目からはおてつたびの本番、イチゴの定植作業。冬場は定植作業だが、夏場は収穫のお手伝いもあるとのこと。お手伝いは、朝9時から午後3時まで。それ以外の時間は、地域の観光も自由にできる。
北海道において「イチゴ」が名産というイメージを持つ人は少ない。なぜ猿払村でイチゴ栽培のおてつたびが行われているのか、永岡さんに伺った。
「たしかに猿払村は、ホタテを中心とした漁業や酪農が有名な地域です。しかし新たな産業にも挑戦できないかと考え、今力を入れているのが『イチゴ』なんです。最新のIoT設備を使った生産を進めています。実は、夏の涼しい環境がイチゴ生産に適しているんですよ」