卒業式にプリクラ機!? 在校生らが企業に直談判、先輩たちへ“盛れる”感謝の恩返し!伝統の制服で飾るラストカットに笑顔続々「記録と形に残るから良かった」

『お世話になった3年生に恩返しがしたい!』
そんな在校生の願いが実現!とある高校の卒業式、“盛れる、あの機械”が特別に設置されました。
名古屋市東区にある、『愛知商業高校』で行われた卒業式。式が終わり、卒業生が向かった先にあったのは、なんとプリントシール機!シール機のなかでは、「校長、めちゃかわいい!」など賑やかな会話が繰り広げられています。
なぜ、卒業式にプリントシール機があるのでしょうか。
設置の仕掛け人は、同校1年生の春日理琴さんと佐々木夏海さん。“お世話になった3年生に恩返しがしたい”と、大手プリントシールメーカーの『フリュー』に連絡したのです。
1年生 春日理琴さん:
「3年生の思い出になってほしい。卒業式が最後の人もいるので、何十年も記憶に残ってほしい」
1年生 佐々木夏海 さん
「(卒業生も)あんまり話したことない人とでも、気軽に撮れるかなって」
春日さんと佐々木さんは、設置に込めた思いを明かしました。
『フリュー』山本 優課長曰く、「基本的にはプリントシール機メーカーなので貸し出しはしてない」という同機械。しかし、偶然にもスケジュールが合っていたこと、同社の“3年生の思い出作りに協力したい”という意向から、今回特別に設置に協力したといいます。
春日さん達の思いが実を結び、実現したプリントシール機の設置。『フリュー』山本課長は、「卒業式というのが、3年生にとっても、後輩とっても大きな節目だと思うので、ご一緒できるのはうれしく思います」と話します。
先輩たちに、感謝の思いを伝えられた後輩たち。しかし、よく見ると、卒業生と在校生の“制服のデザイン”が違うような…。
実は同校では、2年前に制服をリニューアル。今年度の3年生が卒業したら、約100年続いた伝統ある制服は、なくなることが決まっているのです。
友達と学校で過ごす、最後の時間。卒業後、大学進学を機に上京する女子生徒は、「毎日たわいもなく、会話したり遊んできたのに、それが一瞬でなくなっちゃうので、めちゃくちゃさみしいです」と心境を明かしました。
これまで同じクラスで過ごしてきた仲間たち。設置されたプリントシール機へ撮影に向かいます。
「いつも通りみたいな日常な感じで…」と、撮影を振り返る仲間たち。続けて、「もうお別れだけど、写真として残るから」、「記録にも形にも残るからよかった」と笑顔を見せました。
こちらの男子グループは、半数の生徒がプリントシール機に初挑戦!シールが完成するのを、じーっと待ちます。
完成したシールを嬉しそうに眺めながら、「初めてのプリントシール機でちょっと緊張したんですけど、初めて撮ることができて 思い出ができたのでうれしかったです」、「学校にこんなものが来ると思わなかったので、校長先生に感謝しながら、次頑張りたいと思います」と話しました。
在校生たちによる発案と企業の協力で、特別に設置されたプリントシール機。伝統の制服を着て、大切な友人たちと過ごした最後の時間は、思い出と記録、ふたつの形で卒業生たちのもとで残り続けます。