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「どちらかというと、あんまり継がせたくはなかった…」父としての本音と娘が決めたきっかけとはー 200年以上続く伝統の「大矢知手延そうめん」 三重・四日市市

2025年2月14日 3:02
「どちらかというと、あんまり継がせたくはなかった…」父としての本音と娘が決めたきっかけとはー 200年以上続く伝統の「大矢知手延そうめん」 三重・四日市市
三重県四日市市の大矢知地区には、200年以上前から続く伝統の「大矢知手延そうめん」があります。今回密着したのは、この地区で創業から100年続いてきた伊藤手延製麺所。

幼少のころからなじみのあるそうめん作りを絶やすまいと跡を継いだ娘に、その父が漏らした意外な本音とは……。家業を継いでくれた娘の気概をうれしく受け止める経営者としての心情と、伝統を守っていくために背負わなければならない並々ならぬ労苦を心配する父親の胸中が見え隠れしました。

地域の風土に根付いてきた「大矢知手延そうめん」

三重県四日市市の大矢知(おおやち)地区にある伊藤手延製麺所。
朝早い時間から作っているのは、"大矢知手延(おおやちてのべ)そうめん"です。

夏の食べ物ですが、生産は今がピーク。仕事は午前4時ごろから始まります

3代目・伊藤和生さん:
「(創業から)100年ちょっとやね。(継いだのは)42歳からだから、もう30年か。(跡を継ぐ前は)普通のサラリーマン。たまたま周りから言われて仕方なしに(仕事を)辞めた」

伊藤さん一家が営むこちらの製麺所は、創業から100年ほど。
今は、4代目を継いだ娘の香織さん夫婦と共に、そうめんを作っています。

「仕方なく跡を継いだ」と言っていた和生さん。
70歳を超えた今でも最前線で働き、4代目夫婦をサポートしています。

そうめんの生地を伸ばす作業は、時代と共に機械化が進んでいます。その中にも”手延べ”と呼ぶにふさわしい技術がありました。

作業している姿をよく見ると、生地を引っ掛ける場所を手作業で変えています。

4代目・香織さん:
「麺は、暖かい日には細くなりやすいし、寒い日には太いままだったり。湿度とかも関係していて、湿度が低く乾燥している時には、麺が軟らかくなるのがゆっくりだったり……」

生地の状態や天候などの状況に合わせて、均一に延びるように微妙に調整しています。

こうして少しずつ麺を伸ばしていき、長さは最終的には2メートル以上に……。

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