【カメリポ】その日に撮った3000枚から選ぶ 「今日の逸材」が話題 プロカメラマンは元サッカー少年 福岡
秀島 涼太さん(26)は、サッカー専門のプロカメラマンです。福岡を中心に九州で開かれる、小学生から高校生の大会を撮影し、保護者などに販売する一方で、SNSでも発信しています。
インスタグラムのフォロワー数は、3万5000人を誇ります。そんな秀島さんの投稿の中で人気を集めているのが「今日の逸材」と題した写真です。
その日、一番プレーが光っていた選手をピックアップし、その選手にふさわしい言葉を添えて紹介しています。通常、1日に2・3試合撮影し、およそ3000枚の写真から、秀島さんが「今日の逸材」に選ぶのはたった1人です。
■選手
「『今日の逸材』に選ばれたい。」
「選ばれたらうれしい気持ちになって、家族と一緒に喜びたい。」
■プロカメラマン・秀島 涼太さん(26)
「サッカーの魅力はドラマが起きること。ずっとサッカーに関わり続けて生きていくんだろうな。それが一番幸せを感じる。」
秀島さんは小学3年生でサッカーを始めて、その楽しさにのめり込んでいきました。高校は親元を離れて鹿児島のサッカーの強豪校へ進学し、プロを目指して日々、練習に励んでいました。しかし、高校2年生の時に左ひざの大けがをし、選手生命を絶たれました。
それでもサッカーに関わりたい。そんな思いから、サッカー専門のプロカメラマンとして歩み始めました。
■秀島さん
「昔は(カメラマンが)本当に少なかったので、いてくれるだけですごくうれしかったし。そういう記憶があるから、自分もカメラやりたいと。」
この日、秀島さんは福岡県糸島市で行われた、10歳以下の選手7チームが集まるリーグ戦を撮影します。
■秀島さん
「僕のこと、知ってます?」
■選手
「はい。」
■秀島さん
「きょう、試合撮ります。頑張ってね。」
「今日の逸材」に選んだのは
秀島さんのファインダーは、どんな「今日の逸材」を捉えるのでしょうか。いよいよキックオフです。
秀島さんが使う望遠レンズは、広いグラウンドでプレーする子どもたちの一瞬一瞬を切り取っていきます。
■秀島さん
「うまいですね。うまい、うまい。ナイスプレー!」
「あるよっ。」
「ああ~。」
「74番、うまいですね。素晴らしい。」
この日、秀島さんが追いかけたのは4試合です。
■秀島さん
「うわぁ、ナイッシュー。」
「うま~い。9番も撮っときたい。」
試合の中で生まれる喜怒哀楽を、ファインダーに収めます。
■秀島さん
「終わりました。」
「撮った写真を確認して『今日の逸材』の投稿を作っていきたいと思います。」
秀島さんは撮った写真を厳選し、選んだ選手にふさわしい言葉を添えて、その日のうちにインスタグラムに投稿します。
■コーチ
「おい蒼梛(あすな)!『今日の逸材』になってるぞ。」
■石川 蒼梛さん(10)
「っしゃ~!!」
秀島さんが「今日の逸材」に選んだのは、ゴール前でキーパーをかわして華麗なゴールを決めた9番の選手でした。
■選手
「なんて書いてあるんですか。」
■秀島さん
「華麗。」
■選手
「かれい?」
■秀島さん
「美しいという意味です。」
「今日の逸材」に秀島さんはどんな思いを込めているのでしょうか。
■秀島さん
「僕が一番撮っていてうれしいのが、点を決めた後の笑顔だったり、勝利した時の笑顔。心からサッカーを楽しんでプレーしてほしい。」
そのひたむきな姿を追い続けます。