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【カメリポ】小川さんと桜「咲いちょる、咲いちょる」豪雨から7年目の春 ふるさとの姿は変わっても咲き続ける 福岡・朝倉市

2024年4月5日 16:30
【カメリポ】小川さんと桜「咲いちょる、咲いちょる」豪雨から7年目の春 ふるさとの姿は変わっても咲き続ける 福岡・朝倉市
小川さんと桜

FBSのカメラマンが撮影した美しい桜を紹介します。福岡県朝倉市に豪雨の被害にも負けずに咲き続ける桜があります。そこには、地元住民の強い思いがありました。

■ 福岡管区気象台(2日)
「花びらが5輪咲いているのを確認しましたので、桜の開花になります。」

桜が満開となった今週。

「天空の桜並木」と言われる福岡県朝倉市の夕月(ゆうづき)神社には、およそ200本の桜が咲き誇っていました。

■花見客
「今年の桜は女王様です。」
「今年はもう最高です。百点満点。千点満点。万点満点。」

同じ朝倉市の杷木松末(はきますえ)にある旧・小河内(こごうち)地区。2017年の九州北部豪雨で甚大な被害に遭い、地区は解散しました。

豪雨の前は17世帯が生活していましたが、今は2世帯だけです。

豪雨から6年後の去年8月、小川信博さん(71)は生まれ育ったこの場所に戻ってきました。そこには決して忘れられない桜があります。

2017年に起きた九州北部豪雨。ふるさとは、無残な姿に変わりました。小川さんを勇気づけたのが、懸命に生きようとする桜の木でした。

20年ほど前に、この地区の住民で植えた桜の下で、毎年、花見をするのが恒例行事でした。

濁流によって枝は折れ幹は傷ついていました。それでも。桜の木は豪雨に負けず、花を咲かせたのです。

■小川信博さん(71)
「これが咲くとは思わなかった。こんなにケガをしているのに。また花見ができるようになるといいけど。」

小川さんは毎年桜の姿を見つめ続けてきました。

■小川さん
「今年が最後になるかもしれんし、まだ頑張らな。」(豪雨から2年)
「3年も4年もずっと咲いてくれれば、またここに来られるけど。」(豪雨から3年)
「(地区の住民が)水害でバラバラになった。」(豪雨から5年)

そして、豪雨から7年後のことし。

■小川さん
「咲いちょる。咲いちょる。」

ふるさとの姿は変わっても、桜は今も生き続けています。

■小川さん
「元気がいい。花が咲いたけん。もう長くせんで、枯れると思っていた。風景が変わってしまった。忘れられちょる。植えた人は思い出があろうばってん。」

この周辺には、去年7月にも再び大雨が襲いました。

■小川さん
「まだずっと咲いてもらわんと。」

小川さんと桜は、これからもこの場所で、移り変わるふるさとの姿を見守り続けます。

※FBSめんたいワイド2024年4月4日午後5時すぎ放送

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