今季一番の冷え込み『本格的な冬到来』"ブラックアイスバーン"に注意
9日朝の熊本県内は、広い範囲で今シーズン一番の寒さとなりました。阿蘇地方では今後1週間以上、最低気温が0℃を下回る見込みです。
9日、気温が最も低かったのは阿蘇市乙姫の氷点下4.8℃。その阿蘇市の仙酔峡では、山頂付近が雪化粧し、池には氷が張りました。また流れ落ちる水も凍り、冬本番らしい景色となりました。
氷点下1.5℃を観測した人吉市では、霧が立ち込める中、小学生が登校していました。
■児童
「寒いです」
雲海も見られ、幻想的な風景が広がりました。
一方、最低気温1.5℃の天草市では、海水付近の暖かい空気と上空の冷たい空気の温度差でできる蜃気楼の一種、浮島現象が。沖合の島や船の上にある空が下に反転して浮いているような光景が見られました。
9日の熊本県内は、冬型の気圧配置に伴う寒気と放射冷却の影響で冷え込み、阿蘇市乙姫で氷点下4.8℃、あさぎり町で氷点下3.9℃を観測。18地点中、10地点で「冬日」となるなど、ほとんどの地点で今シーズン一番の寒さとなりました。
この寒さに街の人は…。
■畑中香保里キャスター
「熊本市中央区の繁華街に来ています。今、正午ですが、冷たい風が吹いて寒いです。街ゆく皆さんも、厚手のコートやダウンジャケットでしっかり防寒対策をしています」
■街の人
「今年、初めてのコートです。秋が短かったわね、ちょっとしかなくて」
■街の人(姉妹)
「寒さもあって、くっついて歩いていました」
■子どもと一緒の街の人
「小さな子どもがいるから、感染症とかいろいろあるので気をつけないといけないなと思って」
民間の気象会社ウェザーニューズによりますと、10日は寒さが少し和らぐものの、阿蘇地方では今後1週間以上、最低気温が0℃を下回る日が続く見込みだということです。
【スタジオ】
本格的な冬到来ということで、注意が必要なのが「ブラックアイスバーン」です。濡れたアスファルトのように黒く見えるものの、実際には表面が凍りついている現象です。
JAFの実験動画です。時速40キロで走行した場合、完全に停止するまで約70メートル必要で、停止にかかる距離は、濡れた道路と比べて6倍となったそうです。夜間は特に判別しづらく、アスファルトが濡れているだけと勘違いしがちですが、実はつるつるに凍っているため注意が必要です。
JAFによりますと、凍結のおそれがある場合は日頃よりも長い車間距離が好ましいということです。また、急発進や急ハンドル、急ブレーキなど「急」がつく運転は避けるようにしてください。
特に注意が必要な場所ですが、風が吹きさらしで凍結しやすい橋の上やトンネルの出入り口、道路の日陰の部分にも注意が必要です。市街地では、ブレーキや発進が繰り返される交差点の停止線手前も、 路面が磨かれ滑りやすくなっているそうです。