2度の「入国の壁」も乗り越え…コロナ禍で入学の留学生 新たな夢抱き門出
コロナ禍で入学した留学生が旅立ちの新たな一歩です。熊本市のYMCA学院で11日に開かれた卒業式。新たな夢を抱えた64人が門出の春を迎えました。
熊本市中央区の日本語学校。
卒業したのはウクライナから避難した人やネパール、中国など、9か国64人の外国人留学生です。民族衣装に身を包む人も…
■ネパール出身・ラマ アリナさん(26)答辞
「卒業なんかしたくないと思いながらとうとうこの日を迎えてしましました。もうあしたからこの学校に来ることも先生と会って話すこともできないと思うととても寂しいです」
卒業生のひとり、フィリピンから来たロサレス メリー グレースさん(34)。
2020年に入学する予定だったグレースさん。新型コロナによる外国人の入国禁止措置で2度にわたり入国を阻まれました。
■ロサレス メリー グレースさん
「すごく心配でした。もっと勉強したい、いつも頭の中にあるもっともっと勉強したい自分で勉強しても大丈夫ですがちょっと退屈でした。(来日に)2年間かかりましたからコロナでたくさん(色々)あって(フィリピンでの)ビジネス、仕事もなくなって大変でした。ついにここに来ることが出来たからすごくうれしかった」
2年前、ようやく入学できたグレースさん。入学式では、新入生代表の挨拶も任されました。
■新入生代表挨拶・ロサレス メリー グレースさん
「私たちの夢や目標を達成できるように一生懸命勉強しましょう」
コロナ禍の2021年には、22人にまで落ち込んだ学生数も133人に増え、過去最高の人数に。門出を迎えた学生たちは…。
■卒業生(ベトナム出身)
「私の夢は日本でガイドになりたいです。長い時間日本で働きたいです」
■卒業生(ネパール出身)
「自分の国に戻ってから自分のホテルをつくろうと思っています。日本の文化を感じられるホテルをつくろうと思っています」
グレースさんはこの春、県内の介護専門学校に進学します。熊本で過ごした2年で新たな夢が出来ていました。
■ロサレス メリー グレースさん
「フィリピンにも老人ホームはありますが自分の老人ホームを(フィリピンで)作りたい。日本で学んだことや経験した事をフィリピンで生かしたい」
母国の家族と離れ、熊本で過ごした留学生。国を超えた学びを糧に世界へ羽ばたきます。