【特集】滝、パン店、原風景… 地元の人も知らない? 佐渡の“穴場スポット”を探してみた《新潟》
世界遺産登録の行方に注目が集まる佐渡。世界に誇る観光地を目指す中、地元の人も知らないかもしれないディープなスポットを探してみました。
これから迎える夏の観光シーズン。小学生が修学旅行で訪れていたのは、たらい舟に砂金取り……佐渡定番の観光スポットです。
しかし、佐渡には他にも魅力的な場所があるはず。まちの人に聞いてみると……。
まちの人
「面白いところはあんまりないですね。遊びに行くところがないから新潟に行ったりする」
「おすすめ場所……佐渡金山とかになっちゃいますよね」
うーん……もっと取材を進めてみると……。
60代男性
「ちょっと(時期が)過ぎたけど、『三太郎農園』というバラ園がありますので、そこも毎年行きます」
Q)どんなバラがあるのですか?
「種類が多すぎて言い切れません」
地元の女性
「最近できたところはパン屋さんができました。『ふわりと』さんという若い女性が経営されている、そこもおいしいパン屋さんです。優しい味わいだなって感じます」
さらに、佐渡の穴場スポットに詳しいというホテルの支配人を訪ねてみると…。
たびのホテル佐渡 橋本舞依子支配人
「多聞寺さんというところで、今はなかなか見ることのできない水車が見えるということでお勧めすることがあります。
たびのホテル佐渡 橋本舞依子支配人
「静かでタイムスリップしたくらいな感覚になる場所ですね」
さすが佐渡、次々と魅力ある場所が出てきます。さらに……
<たびのホテル佐渡 橋本舞依子支配人>
「小倉ダムですよね。小倉の棚田に行く途中といいますか、棚田とダム。観光地ではないですけれど、日本らしいところがご覧いただけると思います」
さっそく教えてもらったダムに向かうことにしました。「トキの森公園」から車で20分の場所にある小倉ダム。
新緑に囲まれる中、奥には棚田も広がっています。
また、地元では「朱鷺湖」とも言われ、運が良ければダムの上空を羽ばたくトキに出会えることもあるといいます。
近くには山の斜面に小さな田んぼが並ぶ「千枚田」もあり、日本の原風景を感じることができる場所です。
次に訪れたのは「おいしい」と紹介されたパンの店。佐渡の玄関口・両津地区にあります。
ふわりと 齊藤絵梨さん
「小麦粉は国産小麦を基本にしていて、佐渡産の小麦の全粒粉を使用しています」
ふわりと 齊藤絵梨さん
「あと私の実家が果樹園なのでそこのフルーツを使ったり、 キッシュとか野菜はなるべく地元産を使うようにしています」
空き家をリフォームして去年9月にオープンした「ふわりと」。
おすすめはパン生地に合うようにあんから全て手作りする「自家製粒あんぱん」です。
リポート
「自家製のあんぱんいただきます。 生地がふんわりしています。そして、餡も程よい甘さで粒もしっかりと感じられます」
ふわりと 齊藤絵梨さん
「地元の佐渡産のものを使っているので、海の玄関口のフェリーもよく見えるので、観光客の方にもたくさん来ていただけたらなと 思います」
もっとディープなスポットはないものか・・
70代男性
Q)近所で良い写真が撮れる場所とか良い景色とかご存じですか?
「近所に鍋倉の滝があるんだけど…」
鍋倉の滝?
地元の男性
「それは今草刈りもしていないし、 行けないんじゃないかな。10メートルくらいの高さなのだけれど、どこかにパンフレットで格好よく出ていたのだけど」
その場所を目指して向かったのは畑野地区にある神社。
その脇には確かに「鍋倉の滝」と書かれた看板。
そして山の奥へと進む細い道。
草木が生い茂るこの道を進み歩くこと10分・・ようやく現れた「鍋倉の滝」。落差はおよそ10メートル。立ちはだかる岩をつたうように水が流れていきます。
そして、滝の横にはある像。
鎌倉時代に佐渡に流された文覚上人が修業した滝とも言われています。
さらに流れる水をよく見みると所々に現れる緑色の光……ホタルの光のような幻想的な光景を見ることができます。近くの寺の住職によりますと鍋倉の滝を見ようと月に数人の人が訪れると言います。
7月下旬には「佐渡島の金山」の世界遺産への登録の可否が決まります。
世界遺産を目指すここだけではなく、まだまだたくさんの魅力が詰まった島・佐渡。
佐渡を訪れる際には候補地の一つに入れてみてはいかがでしょうか。
2024年7月5日「夕方ワイド新潟一番」放送より