【解説】「異例のメンバー」「首相の本気度」2つの注目点…派閥解消なるか?自民党「政治刷新本部」
政治刷新本部の注目点は2つ。1つ目が、異例のメンバー。2つ目が、首相の“本気度”です。
まず、異例と言えるのは菅前首相の起用です。岸田首相とは距離があり派閥は「必要ない」というスタンスの菅前首相を最高顧問にあえて起用した、と言えます。
一方、同じ最高顧問の麻生副総裁は派閥については「必要」というスタンス。ある閣僚経験者は「2人は『水と油』」意見集約は簡単ではないと指摘しています。
では岸田首相はなぜ、もめると予想される起用をしたのでしょうか。そこに2つ目のポイント、“岸田首相の本気度”が見て取れます。
岸田首相は周辺に、派閥が必要かどうか「大いに議論すればいい」と話しています。賛成派、反対派を同じリングにまずは乗せる、ということです。そして岸田首相は「最後は自分が責任をもってまとめる」とも話していて、首相側近は「総理は本気だ」と解説しています。
今後、どのような解決策が検討されるのか取材すると、次の4つがあげられます。
①「派閥推薦人事」のとりやめ
②閣僚・党幹部の「派閥離脱」
③「派閥パーティー」の禁止
④派閥の解消
このうち、最も反発が出るだろうとみられるのが4つ目の“派閥の解消”です。
党内からは「派閥を解消しても問題解決にならない」という声も多く、首相側近議員も「ルールを守らない人が悪いわけで、必要なのは厳罰化だ」と指摘しています。
岸田首相は周辺に、問題の本質について「派閥がポストとカネのための組織と見られている事だ」と話しています。高まる政治不信を払拭する解決策をまとめることができるかが問われています。