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自民党・安倍派の“裏金”総額は6億円超 95団体が受け取り

2024年1月31日 18:54
自民党・安倍派の“裏金”総額は6億円超 95団体が受け取り
自民党の派閥の政治資金をめぐる事件を受け、安倍派は1月31日に政治資金収支報告書の訂正を総務省に届け出ました。不記載の額は過去5年間で6億7654万円、いわゆる裏金を受け取っていた政治団体は95にのぼっています。

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31日午後、衆院本会議の直前に記者に囲まれたのは、新たに10万円の“裏金”が判明した、自民党・安倍派の加藤竜祥国交大臣政務官です。


自民党・安倍派 加藤竜祥国交大臣政務官
「コメントですか? いや…ええ… いや、(取材は)受けないですよ」

カメラでの取材を拒否し、書類で顔を隠しながら、本会議場へ向かいました。

さらにもう1人、小森卓郎総務大臣政務官にも“裏金”が判明。

自民党・安倍派 小森卓郎総務大臣政務官
「清和研(安倍派)からの寄付の受け入れに関する不記載が70万円確認をされたところでございます。皆様の政治不信を招くこととなったことについて、まずはおわびを申し上げます」

2人は政務官を辞任しました。

午後の代表質問では、立憲民主党の泉代表がこの事を追及しました。

立憲民主党 泉代表
「小森卓郎総務大臣政務官と加藤竜祥国土交通大臣政務官の2人が裏金をもらっていたことが新たに発覚しました。総理がここまで政務三役をチェックをせず、危機管理ができなかったのは深刻な問題です。総理の責任は重大であります」

岸田首相
「本日、2人の政務官から辞意が表明されたと報告を受けております。まず、本人の意向、これをしっかり確認をいたします」

さらに、泉代表は…

立憲民主党 泉代表
「現時点で40人近くの裏金議員が発覚をしています。まさに異次元の裏金、異次元の不祥事ではないでしょうか。離党勧告や除名処分を行わないのでしょうか」

岸田首相
「関係者において明確な説明責任を果たすことが、まずは重要ですが、党としても、事実関係の把握に努めているところであり、しかるべき手順を踏んだ上で、対応を考えてまいります」

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その裏金問題で、安倍派は31日午後、収支報告書の訂正を総務省に提出。不記載総額が6億7654万円にのぼり、95団体が「裏金」を受け取っていたことを明らかにしました。

また31日、安倍派の事務総長経験者である下村元文部科学相が会見を行いました。

自民党・安倍派 下村元文科相
「国民の皆様方に多大なる不信と疑念を抱かせてしまいました。心より謝罪を申し上げます」

自身の事務所ではパーティー券の専用口座をもうけていたとし、過去5年間の“裏金”は476万円だったと明かしました。その上で、事務総長時代も派閥の裏金については知らなかったと述べました。

自民党・安倍派 下村元文科相
「お金の問題についてのノルマとかいうことについては、全くノータッチでした。ですから、誰がどんな形で決めたのかというのは、私が事務総長の時には全く存じ上げていません」