鹿児島・徳之島がアメリカ軍普天間基地（沖縄・宜野湾市）の訓練の移転先として検討される中、自民党の離島振興特別委員会は２７日、基地などの受け入れとは無関係に国からの補助金を増額する法案を、今国会に提出を目指す方針で一致した。

　自民党・徳田毅議員が「徳之島が移設候補地として名前が挙がり、島民が賛成・反対に分かれて混乱している。（賛成派は）雇用が欲しい。そのために基地を受け入れざるを得ないという悲しい声だと思う」と述べるなど、会合では「民主党政権で、振興予算は大幅に減らされた」「基地建設に関係なく、格差是正を行わなくてはいけない」などの意見が相次いだ。その上で、学校や道路建設の際の国からの補助率アップや、離島路線を飛ぶ航空機の燃料税を引き下げることなどを盛り込んだ関係法の改正案を、今国会へ提出を目指す方針で一致した。

　これは、普天間基地問題で徳之島が訓練移転先として候補に挙がっている機会をとらえ、振興策を少しでも復活させようとの狙いもある。