マイナンバーカードと一体化させ、今の健康保険証を来年の秋に廃止する政府の方針をめぐり、見直すのかどうか、政府内の調整が難航しています。中継です。

いままでの方針を変えてでも政権への逆風を止めたい岸田首相ら官邸サイドに対して、大きく変更することなく進めたい加藤大臣、河野大臣らとの意見の対立が続いています。

政府の方針の見直しをめぐって、岸田首相など官邸サイドは「廃止時期の延期」を視野に検討をしています。自民党幹部も「延期するしか選択肢はない」と話しています。一方で、廃止時期の延期となると法改正も必要で、河野デジタル大臣、加藤厚生労働大臣は慎重な姿勢です。

特に厚生労働省サイドは保険証の代わりに使える「資格確認書」について1年という有効期限を見直す案を主張していて、政府内の意見集約が難航している状況です。

河野デジタル大臣「以前から申し上げている通り、国民の皆様の不安を払拭するための措置をしっかりやっていきたいというふうに思っております。（来年秋の一体化の方針については）特に変更ございません」

岸田首相は関係閣僚との協議を経て新たな方針が決まれば、記者会見を開き、説明する考えです。首相周辺は「総理自身がじっくり時間をかけて調整する方向に傾いている」と話しています。