前原前外相の辞任で政府・与党内に激震が走る中、菅首相は８日朝の閣議後の閣僚懇談会で「それぞれの仕事をしっかり進めるように」と指示した。

　閣僚懇談会で、菅首相は「前原前外相の辞任もあるが、それぞれの閣僚においてそれぞれの仕事をしっかり進めていくように」と指示した。これは、前原前外相の辞任を受けて、野党側が「政権の崩壊が始まった」などと攻勢を強める中で政権内の引き締めを図ったものとみられる。

　こうした中、菅首相は後任の外相について一両日中に決めたい考えだが、枝野官房長官は８日朝の会見で「国務大臣を補充することであれば、首相の日程で認証式等は今日は難しいわけでありますので、（菅首相は）そういったことも踏まえて検討されていると思います」と述べ、８日の決定は難しいとの認識を示した。

　しかし、現地時間１４日からはフランスで主要８か国（Ｇ８）外相会合も予定されており、官邸関係者は「９日中には決めてもらわないと困る」と話している。