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福島第1原発で水蒸気を放出~枝野官房長官

2011年3月12日 11:40

 枝野官房長官は12日、福島第1原子力発電所で冷却装置にトラブルが発生している原子炉を格納する容器の圧力を下げるため、水蒸気を放出する措置を行ったことを明らかにした。「管理された中での放出だ」と強調している。

 この措置に伴い、政府は半径10キロ以内の住民に圏外への避難を指示している。枝野官房長官は「現段階では健康被害を想定するような状況ではなく、万全を期しての措置だ」と強調している。

 福島第2原子力発電所についても、冷却装置にトラブルが発生したため、原子力緊急事態宣言を発令し、半径3キロ以内の住民には避難を、3キロから10キロ以内の住民には屋内に待機するよう指示している。

 また、枝野官房長官は東内閣副大臣を宮城県に、吉田財務政務官を福島県に、平野達男内閣副大臣を岩手県にそれぞれ派遣したとして、救難救援活動に全力を挙げる姿勢を強調している。さらに、大学や高校受験の延期や通帳がなくなった被災者が緊急的に預金引き出しができるよう、関係各所に依頼していることを明らかにした。