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農水相、長崎県知事に諫早開門の理解求める

2011年6月19日 20:20
農水相、長崎県知事に諫早開門の理解求める

 長崎県の諫早湾干拓事業をめぐり、鹿野農水相は19日、長崎・大村市で中村法道県知事らと会談し、開門調査の実施に向けて理解を求めた。

 鹿野農水相は、中村知事らとの会談で、開門により漁業に影響を与える可能性があることなどを説明した上で、理解を求めた。国は10日、3種類4パターンの開門方法などを盛り込んだ環境アセスメントの素案を公表している。

 鹿野農水相「開門により不利益を強いることがないように、万全の事前対策を講じて、地元の方々の理解と協力がいただけるよう、これからも誠意を持って取り組んでいきたい」

 また、鹿野農水相は「有明海全体の変化について科学的に予測することには限界がある」と述べた。これに対し、中村知事は「流速・水質を含めて、その影響が限定されているという状況の中で、それでは有明海全体の環境改善につながらないのではないか」と述べ、疑問を呈した。

 中村知事は「地元の理解が次の協議に入る前提」としているが、鹿野農水相は8月の来年度予算概算要求に開門の関連費用を盛り込む考え。