中井洽元拉致相が中国で北朝鮮高官と極秘に会談したとみられる問題で、中野寛成拉致相は２７日の衆議院外務委員会で、内閣府の拉致問題対策本部の職員が中井氏に同行していた事実を認めた。

　自民党・小野寺五典議員は、中野拉致相に対して、中井氏が中国・長春で北朝鮮の高官と会談し、拉致問題について協議したかどうか事実関係をただした。これに対して、中野拉致相は「中井氏に電話で確認したが、そのような事実はない」と述べる一方で、拉致問題対策本部の職員が中井氏に同行し、中国を訪問していた事実を認めた。内閣府は、職員はあくまで私的な旅行だとしている。

　日朝交渉関係者によると、中井氏は先週、中国で北朝鮮・宗日昊日朝交渉担当大使と会談し、拉致問題解決に向けた協議を行ったという。一方、中井氏は宗大使との会談の事実を否定している。