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日中首脳会談 最大の焦点は北朝鮮の動向

2011年12月25日 19:37

 中国・北京で現地時間25日午後、日中首脳会談が行われた。会談の注目点について、政治部・佐藤圭一記者が解説する。

 中国側の要請で、野田首相の中国訪問は2週間遅れた。その間に北朝鮮・金正日総書記の死去が明らかになり、日中首脳会談では北朝鮮の動向が最大の焦点となる。

 北朝鮮に対する中国の影響力は強いといわれるが、金総書記の死去が発表されて以降、核問題をめぐる6か国協議のメンバーが首脳同士で会談するのは今回が初めてとなる。

 出発直前、野田首相は「金正日国防委員長の死去を受け、朝鮮半島の平和と安定に悪影響が出ないよう、日中が緊密に連携をしていく。情報交換をしていきたい」と述べた。また、北朝鮮国内にいる拉致被害者の安全を守るため、中国の協力を「強く働きかけたい」と話した。

 会談ではこの他、去年9月に起きた中国漁船衝突事件をふまえて、海洋の危機管理をめぐる定期的な2国間協議の仕組みを整えることで合意する見通し。さらに、野田首相は、東日本大震災の被災地・仙台市が強く要望しているジャイアントパンダの貸与について、合意を取りつけたい考え。