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「近いうち」自民党は「今国会中」と捉える

2012年8月9日 18:50
「近いうち」自民党は「今国会中」と捉える

 自民党の各派閥は9日、昼会合を開いた。8日に野田首相と自民党・谷垣総裁が合意した「近いうちに解散」の時期の解釈について、派閥領袖から発言が相次いだ。

 町村元官房長官「普通に考えて、常識的には『近いうち』というのは『この国会中』と、こう受け取るのがごく自然な受け止め方である」

 麻生元首相「近いうちに飯を食おうと言ったら、大体それは普通だったら2週間そこらで普通にその間で食うでしょう。16日からは、いよいよ『近いうち』を履行してもらう、実行してもらうために我々は選挙に追い込んでいかなければならない」

 自民党としては「近いうち」という言葉を、来月8日が会期末の「今の国会中」と捉えて早期解散に追い込む構え。

 一方、谷垣総裁ら執行部が一時、強硬路線に舵を切り「政局優先」との批判を受けたことなど合意にこぎつけるまでの過程については厳しい指摘も出た。

 谷垣総裁の出身派閥の会長でもある古賀元幹事長は「政局だけは極めて激しく動くけども、国民不在の政治から脱却できていないなという率直な感じは、国民に残念ながらさらけ出してしまったんじゃないかな」「こうしたことの繰り返しは、大阪で新しく国会に進出しようという勢力に余分な自信を持たせる結果を招く」と指摘した。国民が既成政党に対して厳しい視線を送る中、政局優先との批判を受ければ大阪維新の会などの、いわゆる第三極を勢いづかせる結果になるとの考えを示したもの。