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16日解散へ 民主党で離党の動きが表面化

2012年11月15日 17:26
16日解散へ 民主党で離党の動きが表面化

 野田首相は16日、衆議院を解散する。民主党からの離党の動きが表面化する一方、「第三極」の動きも活発化している。

 野田首相が「攻めの姿勢」を鮮明にした14日の解散表明を受けて、政界は慌ただしく動いている。国会議員自ら身を切る、定数削減を実現するための野田首相の提案を受けて、民主、自民、公明3党の調整が続いていたが、ほぼ決着した。

 小選挙区を「0増5減」する法案と、定数削減が実現するまで議員歳費を2割削減する法案は、15日夕方の衆議院本会議で可決され、16日に成立する見通しになった。さらに、議員定数の削減は、来年の通常国会で、実現する内容の「合意文書」を交わす予定。

 各党とも総選挙の準備を15日から本格化させている。

 自民党・安倍総裁は15日午前、「今日から解散に対する準備をスタートします」と述べた。

 一方、民主党内には、野田首相の決断に不満の声も上がっており、富岡芳忠衆議院議員や中川治衆議院議員らが離党届を提出、TPP(=環太平洋経済連携協定)反対の急先鋒(きゅうせんぽう)である山田元農水相も離党の意向を表明した。民主党からは、野田首相の解散表明以降、これまでに6人が離党する見通しとなっている。

 また、太陽の党・石原共同代表と減税日本・河村代表が15日午後3時から共同会見を行い、日本維新の会・橋下代表も含めて合流したい考えを表明した。石原共同代表は「新しい政治を目指すには大同団結が必要だと思っています」と述べた。

 一方の橋下代表は、石原氏と河村氏の合流の動きに対し、「河村さんとの合流決定ということで正直戸惑っています」「今回の石原さんのマネジメントに関しては、ちょっと疑問を持っています」と述べ、不満を示した。

 第三極の動きも慌ただしさを増しており、来月16日の総選挙に向けて各党とも一気に動き始めている。

 こうした中、東京都知事選挙への出馬が取りざたされていた新党改革・舛添代表は15日、都知事選と衆院選が同じ日に行われることから「総選挙の総指揮をとらなくてはいけない」として、都知事選には出馬しない考えを表明した。舛添代表は「国政に引き続き専心するということであります」としている。衆院選へのくら替え出馬については「まだいろいろな可能性がある」と含みを残した。