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邦人7人の死亡確認、安否不明3人に~政府

2013年1月22日 2:23
邦人7人の死亡確認、安否不明3人に~政府

 アルジェリアの人質事件で、日本政府は21日、安否確認中だった日本人10人のうち男性7人の死亡を確認した。残る3人についてはいまだ安否がわかっていない。

 安倍首相「現地、イナメナス所在の病院に安置されているご遺体と対面の結果、安否確認中の日揮の社員のうちの7人であるとの報告を受けました」「何の罪もない人々が犠牲となり、痛恨の極みです」

 21日夜、首相官邸で対策本部会合が行われ、安倍首相は、アルジェリア入りしている城内外務政務官らがイナメナスの病院で遺体と対面し、プラント会社「日揮」の男性社員7人と確認したことを明らかにした。

 安倍首相は「無辜(むこ)の市民を巻き込んだ卑劣なテロ行為は決して許されるものではなく、断固として非難する」と述べた。

 安否確認中だった10人のうち残る3人についてはいまだ安否がわかっておらず、政府はさらなる情報収集と安否の確認に全力を尽くす方針。

 安倍首相は、会合に出席した閣僚らに対し、「亡くなった方が一刻も早くふるさと日本に戻り、ご家族と会えるよう、政府専用機の活用、現地でのサポートなど、政府としてできる限りの支援を送ってほしい」と指示した。

 一方、対策本部終了後に会見した菅官房長官は「明日(22日)夜にでも政府専用機をアルジェリアに派遣し、無事が確認された7人の方々の帰国と、本日(21日)確認された7人の方々のご遺体の搬送を支援する予定である」と述べ、22日夜にも帰国支援のため政府専用機を現地に派遣することを明らかにした。政府専用機が海外の邦人輸送で派遣されるのは初めて。

 また、死亡が確認された7人の氏名については「ご家族や会社の方々の関係もあるので控えさせていただく」と述べ、公表しなかった。

 現地での遺体の確認作業は日本時間21日午後4時から行われ、城内政務官と日揮関係者、警察関係者らが写真や所持品などを照合し、日揮の社員だと判明したという。