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日米首脳会談を前に現地から記者報告

2013年2月23日 1:49
日米首脳会談を前に現地から記者報告

 日本時間23日、アメリカ・ホワイトハウスで行われる安倍首相とオバマ大統領による初めての首脳会談を前に、現地から政治部・佐藤圭一記者が報告する。

 国論を二分しているTPP(=環太平洋経済連携協定)交渉参加をめぐって、安倍首相はアメリカへの出発直前までオバマ大統領に対し、何度もサインを送ってきた。

 安倍首相は国会答弁などで、「聖域なき関税撤廃を前提にする限り、交渉参加には反対」という立場を何度も繰り返した。裏を返せば、オバマ大統領の口から関税撤廃には「聖域がある」、つまり「例外品目はある」もしくは「あり得る」といった言質を引き出せれば、日本はTPP交渉参加に向けて一歩踏み出す用意があるという考えを暗に伝えていた訳だ。

 安倍首相としては、TPP参加による経済効果を自らが掲げる「日本経済の再生」に役立てたい、という狙いもある。

 オバマ大統領から踏み込んだ発言が得られるかどうかについて、安倍首相に同行している政府関係者は「やってみないとわからないが、いい流れはできている」と話していたため、可能性はあるとみられる。

 オバマ大統領にとっても、TPPという枠組みに経済力で世界3位の日本をどうしても参加させたいところ。背景には、経済的にも軍事的にも存在感を増している中国の存在がある。同行筋は、初めての会談で2人の首脳が「信頼できる相手と思えるかどうかが鍵になる」と話している。