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欧州6か国訪問…首相、会見で中国けん制

2014年5月8日 1:15
欧州6か国訪問…首相、会見で中国けん制

 ヨーロッパ6か国を訪問している安倍首相は、最後の訪問国・ベルギーで会見し、経済や安全保障を中心に各国との協力関係をさらに深めることができたと成果を強調した。

 安倍首相は日本時間7日夜に訪問先のベルギーで会見をし、ウクライナに対するロシア、東シナ海などに対する中国を念頭に、各国首脳と法の支配を尊重する価値観を共有することができたと中国をけん制した。

 安倍首相「ウクライナ問題は対岸の火事ではない。アジアにもかかわる問題です。力による現状変更は認めてはならない。法の支配や海洋の自由といった原則をすべての国と改めて確認できたことは大変有意義でありました」

 このように中国をけん制する一方で、安倍首相は中国側との首脳会談について、「私の対話のドアは常にオープンで、中国側にも同様の対応をしてほしい」と、これまでの考えを繰り返した。

 また、安倍首相は会見で、集団的自衛権に関する政府の有識者会議が報告書を提出する時期について、今月12日の週になるとの見通しを示した上で、行使容認を閣議決定する時期については、「期限ありきではないわけで、しっかり与党でも議論してほしい」と述べた。これは、行使容認に慎重な公明党に配慮したものだが、公明党幹部からは早くも、「与党協議の結論は先送りするしかない」との声も出ていて、報告書提出後の与党協議は難航する見通し。