菅長官、エボラ出血熱で未承認薬提供も示唆
菅官房長官は、西アフリカでエボラ出血熱の感染者が増えていることを受けて、WHO(=世界保健機関)からの要請があれば、日本企業が開発した未承認薬を提供する用意があるとの考えを示した。
菅官房長官は「エボラ出血熱に効果のある可能性が指摘されている、日本企業が開発した薬品に対しては、各国から照会があると企業側から報告を受けている」と述べ、その上で、「WHOからの要請があれば、企業と協力して未承認薬を提供する用意がある」と述べた。また、「WHOの結論が出る前でも、緊急時には一定の条件のもとで個別の要請に応じる用意がある」と述べた。
この未承認薬は富士フイルムホールディングスの子会社・富山化学工業が開発した、「ファビピラビル」と呼ばれる抗インフルエンザ薬。富士フイルムホールディングスによると、海外の研究機関がマウスを用いて行った実験では、エボラウイルスを一定程度減らす結果が得られていて、現在、国内に2万人分あまりの在庫があるという。