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「一刻も早い報告を」北朝鮮での協議終了

2014年10月30日 1:25
「一刻も早い報告を」北朝鮮での協議終了

 拉致被害者などの全面調査を巡り、北朝鮮の平壌で行われていた日本の政府代表団と北朝鮮の特別調査委員会による協議が29日、終了した。日本側は一刻も早い調査報告を求めた。

 2日間にわたって行われた協議には、特別調査委員会の徐大河委員長が姿を現し、拉致問題について直接話し合った。

 外務省・伊原アジア大洋州局長「(徐大河委員長らに対して)調査を迅速に行い、その結果を一刻も早く通報することを強く求めた次第です」

 代表団としては、調査の責任者に対して、拉致問題が最重要課題との日本の考えを伝えるという最低限の目的は達成した形。

 一方、最終日の協議では、北朝鮮側が日本人遺骨問題を巡り、「調査でわかったことを通報する」と切り出す場面もあった。拉致問題を後回しに調査結果を伝えるとも取れる発言で、交渉を北朝鮮側のペースに持ち込む思惑があるとみられる。

 協議の詳細については、「まずは帰国して安倍首相に報告したい」として、拉致被害者を巡る情報を少しでも引き出せたのか、1回目の調査報告の時期は伝えられたのかなどは明らかになっていない。

 慎重論がある中で平壌へ派遣された日本の政府代表団。外務省関係者は「今後も北朝鮮側との協議は継続する」との考えを示している。