急展開 “計画白紙”首相の決断、なぜ今?
新国立競技場の建設費が大幅にふくらんだ問題で、安倍首相は17日午後3時40分ごろ会見し、建設計画を「白紙に戻し、ゼロベースで見直す」と表明した。安倍首相はなぜこのタイミングで計画を白紙に戻したのか?政治部・竹内真記者に聞く。
決断の背景には、NNNの世論調査でも8割以上の人が「建設計画を見直すべき」と答えるなど、もはや批判一色と言ってもいい状況になったことがあげられる。世論の批判が高まったことについて、安倍首相周辺は「何か手を打たないと、桁違いのダメージになる」と危機感をあらわにしていた。また、安倍首相の側近は「支持率を下げている原因の一つは新国立競技場の問題だ」と述べるなど、政権運営にも影響が出ているとの認識を示していた。安倍内閣の閣僚の1人は「白紙にすると言えば、少しは支持率が回復するかもしれない」と話していた。
また、発表のタイミングについて別の首相周辺は「世論がこう高まってしまうと、あすからの連休をまたげないという首相の判断だろう」と解説した。できるだけ早く発表することで、政権への影響をできるだけ抑えようとしたものとみられる。