“南シナ海”で中国に厳しい意見相次ぐ
ASEAN(=東南アジア諸国連合)やアメリカ、中国、日本など18か国による東アジアサミットが22日にマレーシアで開かれた。南シナ海で強引な海洋進出を行う中国に対して、各国首脳から厳しい意見が相次いだ。
東アジアサミットで、各国首脳は南シナ海問題について、「法にのっとって平和的解決を目指すべき」「軍事化するべきではない」などと中国の行動をけん制した。安倍首相も、中国政府が「軍事化する意図はない」としていることについて、「発言には具体的な行動が伴わなければならない」と指摘した。
これに対して、中国の李克強首相は「国際法に基づいて、南シナ海での航行と飛行の自由を維持していく」と強調した。その上で、現在、アメリカ軍が行っている「航行の自由作戦」を念頭に、「地域の情勢を緊迫化させる行動」をしないよう求めた。
一方、安倍首相は会見で、この「航行の自由作戦」に自衛隊が参加する可能性を明確に否定した。
安倍首相「(米軍の作戦は)自衛隊の活動とは別のものであり、我が国がこれに参加することはありません」
安倍首相はマレーシアで各国首脳と相次いで会談し、懸念を共有してきた。自衛隊の派遣には慎重な姿勢を取りつつ、各国と協調して中国へのけん制を強めていく考え。