安倍首相“日韓両政府合意”意義をアピール
第190通常国会が4日に召集され、午後に行われた開会式では天皇陛下がお言葉を述べられた。
天皇陛下「国会が、国権の最高機関として、当面する内外の諸問題に対処するに当たり、その使命を十分に果たし、国民の信託に応えることを切に希望します」
参議院本会議場で行われた開会式には衆参両院の国会議員が出席し、10分ほどで終了した。
また今回の開会式には共産党の議員が69年ぶりに出席した。共産党は天皇陛下がお言葉を述べられることが、「天皇の国事行為から逸脱する」として出席を見送ってきたが、今回の方針転換には共産党の現実路線をアピールする狙いがあるとみられる。
これに先立ち、衆議院で統一会派を組んだ民主党と維新の党による合同の代議士会が初めて開かれた。民主党の岡田代表が、「力を合わせてがんばっていきたい」と強調したほか、維新の党の松野代表も、「政権交代の土俵ができた」などと一致結束を訴えた。
民主・維新両党は夏の参議院選挙を見据え、今年春ごろの合流も視野に入れている。ただ、維新の党が主張する両党を解党した上での新党結成に民主党が慎重姿勢を示しているほか、主要な政策面で依然、違いがあり、国会冒頭から一丸となって行動していけるかどうかがカギとなる。
開会式の後の衆・参両院の本会議では安倍首相が外交報告を行った。年末に結ばれた、いわゆる従軍慰安婦問題の解決に向けた日韓両政府の合意について、安倍首相は「最終的かつ不可逆的に解決されることとなった」「日韓関係は未来志向の新時代に入ることを確認している」などとその意義をアピールした。