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河野担当相 官僚の長時間労働解消に向けて詳細な調査を実施へ

2023年3月29日 10:00
河野担当相 官僚の長時間労働解消に向けて詳細な調査を実施へ

国会答弁の作成に伴い官僚の長時間労働が問題となる中、河野国家公務員制度担当相は会見で「質問通告が遅い議員や内容を一行しか通告しない議員もいる」と述べ、今の国会で詳細な調査を行う考えを示した。

■河野大臣「質問通告が遅い議員がまだいる」

国会答弁の作成に伴う官僚の長時間労働が問題となる中、河野国家公務員制度担当相は28日の会見で、国会議員から政府側への質問通告の時間について「以前より早くなったと思われる節もある」と評価した。

中央省庁の官僚は、質問通告を受けてから答弁を作成する必要があるため、長時間労働を強いられているという指摘があり、内閣人事局が去年の臨時国会で調査を行いました。

それによると、国会議員からの質問通告に対し、官僚が全ての答弁の作成を終えた平均時刻は、委員会当日の午前3時だったという。

会見での河野担当相の発言は、今の国会ではこうした事態が一定程度改善したとの認識を示したもの。例えば、予算審議の最終日28日の参議院予算委員会のケースをみてみると、理事会では前日の27日の午後5時までに質問通告を行うよう、与野党が申し合わせていた。

ただ、実際に質疑に立った与野党の議員8人が政府側に対して質問通告を行った時間は以下の通りだった。

(いずれも27日)
・自民党    片山さつき議員 :午前中
・立憲民主党  杉尾秀哉議員  :正午頃
・立憲民主党  辻元清美議員  :正午頃
・公明党    若松謙維議員  :午後3時前
・日本維新の会 片山大介議員  :午後1時頃
・国民民主党  大塚耕平議員  :午後1時半頃
・共産党    田村智子議員  :午後5時16分
・れいわ新選組 山本太郎議員  :正午頃

■官僚の「長時間労働解消」のため…実態調査へ

ただ、河野担当相は、「質問通告が遅い議員や内容を一行しか通告しない議員もいる」と指摘した。

河野担当相は、こうした事態を改善し、官僚の長時間労働を解消するため、今の通常国会でも実態調査を行う考えを示した。

そのうえで「前回取れなかったデータもしっかり取れるようにしたい」と述べ、前回(=去年の調査)よりも詳細な調査を行う考えを示した。