安倍首相は訪問先のキューバで記者会見し、核・ミサイル開発を進める北朝鮮への制裁措置について、人、モノ、資金の流れを厳しく規制する必要があると述べた。

　記者会見で安倍首相は、北朝鮮の核・ミサイル開発は「新たな段階の脅威だ」と改めて強調した上で、国際社会で一致して、これまでと異なる厳しい制裁を科すべきだと主張した。

　安倍首相「北朝鮮への人、モノ、資金の流れを厳しく規制する（国連）安保理決議、そして、我が国独自の措置を断固として取っていく必要があります」

　また、安倍首相は中国の役割について、「新しい制裁を実効あらしめる鍵となる」と強調した。

　国連総会や一連の首脳会談で、「自ら議論をリードする」として北朝鮮への断固たる対応を訴え続けた安倍首相。理解を示す国が多い一方で、キューバのカストロ国家評議会議長が「平和的に解決することが重要だ」と述べるなど、対話を求める意見も出た。

　しかし、会見で安倍首相は、「真剣に対話に応じるように厳しい圧力をかけていく必要がある」と強調し、制裁を重視する構えを崩していない。

　国際社会が北朝鮮の暴走をおさえることができるのか。核兵器開発問題は大きな分岐点にさしかかっている。