「生前退位」の有識者会議 きょう初会合へ
天皇陛下の「生前退位」について話し合う「有識者会議」の初会合が17日夕方、開かれる。「生前退位」に限定せず、「摂政」や国事行為の「臨時代行」を置くことも含め、幅広い議論が行われる見通し。
天皇制の今後を左右する重大な議論が17日からスタートする。初会合には安倍首相も出席する。
有識者会議は月に2~3回のペースで開かれる予定で、「生前退位」に限定せず、退位しないまま「摂政」や「臨時代行」を置く方法も含め、天皇陛下の公務の負担軽減について幅広く議論する。
ある政府関係者は「生前退位を恒久的制度にすることは天皇制を覆すもので、憲法に抵触するおそれもある」としており、政府は、あくまで生前退位を実現するための、一代限りの特例法を軸に検討する方針。
ただ、8月に実施したNNN世論調査では、国民の8割近くが恒久的な制度を支持している他、専門家の間でも意見が分かれている。
元最高裁判事・園部逸夫氏「特例法っていうのは出来ても少しもおかしくない。特別措置法というのは色々な法制にあるわけですからね」
首都大学東京教授・木村草太氏「恣意(しい)的な皇位の継承というものにつながってしまうおそれがあるので、一代限りの特別法というのは好ましくない」
麗澤大教授・八木秀次氏「一番簡単な解決策というのは、ご公務についてこれを整理するなり、あるいは削減するなり、あるいは他の皇族方に肩代わりして頂くなり、といった方法が考えられる」
政府は今後、有識者会議の提言を踏まえて、国会で与野党を交えた議論を行う方針。