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<解説>自民“圧勝”衆院解散の可能性は?

2016年10月24日 17:52
<解説>自民“圧勝”衆院解散の可能性は?

 23日に行われた衆議院東京10区と福岡6区の補欠選挙は自民党の圧勝となった。選挙結果を受けて早期の衆議院解散の可能性は高まったのだろうか?青山和弘記者が解説する。

 2戦2勝という結果は安倍政権にとって追い風であることは間違いない。しかし、今回は勝って当たり前と受け止められていて、そのまま衆議院解散に結びつくことはなさそうだ。

 自民党執行部は今回負けない戦いに徹した。東京10区では異論をはねのけて小池東京都知事の側近の若狭氏を公認。福岡6区では自民党系の候補者2人を無所属で戦わせて勝った方を公認した。

 安倍首相も23日夜、周辺に「今回の補選と衆議院解散は別物だ」と話していて、今後も慎重に解散のタイミングを探ることになりそうだ。

 こうした中、自民党幹部からは24日、早期解散論を抑える発言が相次いだ。

 自民党・下村幹事長代行「補選によって流れがさらに(解散)風が加速されるのではないかということでは全くなく」

 解散風が強まりすぎて安倍首相が判断しにくくなる状態を避ける狙いとみられる。

 一方、民進党にとっては厳しい結果になった。当初から厳しいとの見方だったが、選挙に強いと期待される蓮舫新代表の下でどこまで戦えるかが焦点だった。

 民進党・野田幹事長「その負け方の問題をどう考えるかです。次につながる選挙をやったというふうに思います」

 蓮舫代表の地元の東京でも大差をつけられたことに党内からは「蓮舫効果はほとんどなかった」との声も出ている。共産党との連携のあり方やどう争点を作るかなど選挙戦略の練り直しが迫られることになる。