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“解散風”どこに?二階幹事長の発言に注目

2016年10月28日 18:13
“解散風”どこに?二階幹事長の発言に注目

 衆議院解散の時期をめぐり、自民党の二階幹事長は今月10日に、「解散の風が吹き始めている」「今準備に取りかからない人は論外だ」などと話していた。ところが28日は早期解散の可能性は低いとの認識を示した。国会記者会館から青山和弘記者が伝える。

 二階幹事長は今、経済の立て直しが大事だとして「ただちに解散ということは安倍首相の念頭にもないだろう」と語った。

 自民党・二階幹事長「今のところただちに解散をどうこうということは、(安倍)総理の念頭にもないでしょう」

 なぜ、二階幹事長の発言がこんなにも変わったのかというと、12月の日露首脳会談を経て、安倍首相が早期解散に踏み切るとの臆測もある中で、二階幹事長は当初「選挙準備は常に怠っちゃいけない」と話し、議員は緊張感を持つべきとの考えを強調していた。

 一方で安倍首相は、この頃周辺に「解散風が強く吹きすぎている」と語るなど、解散すると言っていないのに既定路線となって逆に解散を迫られるような事態になることに懸念を示すようになっていた。そうした中、二階幹事長は周辺に対して「首相は経済対策をしっかりやりたいということらしい。この冬は落ち着いて仕事ができそうだ」と話すようになった。解散のフリーハンドを握っておきたい安倍首相の考えに配慮したものとみられる。

 安倍首相は今後も解散のタイミングを慎重に見極めるものとみられる。