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安倍政権はいつまで続く?連続在職日数3位

2018年6月6日 16:34
安倍政権はいつまで続く?連続在職日数3位

世の中で議論を呼んでいる話題について、ゲストに意見を聞く「opinions」。今回の話題は「いつまで続く? 安倍政権」。日本テレビ・政治部の青山和弘解説委員に話を聞いた

安倍首相が2012年12月に首相に返り咲いてからの連続在職日数が、小泉元首相を抜いて歴代単独3位となった(1位は佐藤栄作・元首相、2位は吉田茂・元首相)。

――青山さん、安倍首相の長期政権になっていますが、いつまで続くんでしょうか?

これは野党というよりも自民党内の動向がカギを握るんですね。野党が首相を辞めさせるには選挙で勝つということくらいしか有効な手立てがないんです。次の国政選挙は、来年夏の参議院選挙までない可能性が高いので、やはり最大の焦点は今年9月の自民党総裁選になるわけです。

――総裁選で安倍首相は有利なんでしょうか?

内閣支持率でいうと安倍内閣は30%台と決して高くはないんですね。そして直近の世論調査で「自民党総裁に誰がふさわしいか」と尋ねると、トップが石破元幹事長、2番目が小泉進次郎議員、3番目が安倍首相なんです。

ただ、この世論調査にはからくりがあり自民党を支持している人に限ると順位が変わりまして、安倍首相、石破元幹事長、小泉議員になるんです。

また議員の支持でみますと、安倍首相が多数を占めているという状況でして、今後、例えばいま安倍首相への支持を明確にしている麻生副総理とか、二階幹事長の派閥が急に態度を変えるとか、先ほど出た、石破さんや小泉さんがタッグを組んで、昔の小泉純一郎さんと田中真紀子さんみたいに一緒に盛り上げるとか、よほどの地殻変動がない限りは、現在は安倍首相の3選が有力というのが大方の見方になっています。

――ただ実際には、森友、加計問題や行政の一連の不祥事は、政権の信頼を揺るがしていますよね。

そうですね。ですからきょうのキーワードは「膿(うみ)を出し切れるか」ということなんです。

安倍首相が総裁選で勝つと、その任期は東京オリンピックを超えて在任期間、歴代首相で最長というのも視野に入ってくるわけです。

ただそのためには、決裁文書改ざんや、このところの一連の不祥事を単なる省庁や個人の問題に矮小化(わいしょうか)するのではなく、5年の政権運営に問題はなかったのか、「膿」の原因があったのではないかということを、きっちり検証して正していく、これができないと仮に3選してもその先の政権運営は、かなり厳しいものになるといわざるを得ないと思います。

――ただここまでのお話を聞いていると、3選の可能性はかなり高いということなんですよね。安倍首相がここまで人気を得ているのはなぜなのでしょうか。

自民党内ではということなんですが、大きな要因としてやはり経済は調子がいいということがあります。株価も2万3000円、それくらいはいっていますよね。

一方で石破元幹事長は財政再建を優先しようという発想で、そうすると今のような、アベノミクスよりもちょっと緊縮型の財政をして株価などに影響する可能性が高いとみられているんですね。

経済界などからするとちょっと石破さんは大丈夫かなと、石破さんもそれでもいいという姿勢をみせるものですから、やはり安倍さんに続けてもらいたい。さらに外交とか憲法改正を進めてもらいたい人からすれば、やはり自民党内からは安倍さんの支持が根強いというのも事実なんですね。

――そうなってくると、安倍首相はこの重要な局面をどう乗り切るかというところが大事ですね。

長く続けることになったとしても、きちんとやっていける体制や自分のことを謙虚に見返していく、そういうことが安倍首相には求められると思います。

【the SOCIAL opinionsより】