自民“裏金問題” 聞き取り調査 使い道は? 匿名で公表
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15日、自民党の二階元幹事長に記者が問いかけたのは…
――“書籍代”について伺いたいのですが。
二階元幹事長
「なんのこと」
二階氏の資金管理団体は政治資金収支報告書を訂正した際、「書籍代」として3年間で約3500万円を計上したことを明らかにしていましたが…
その購入した書籍というのが『ナンバー2の美学 二階俊博の本心』。この本が5000冊で計1045万円。
『地元メディアが見た 二階俊博 力の源泉』。こちらは3000冊を計275万円で購入。
あわせて2万7700冊にのぼり、二階氏の事務所は選挙区外の行政や、議会関係者などに配ったと説明しています。
しかし、これには自民党関係者からも…
自民党関係者
「購入数も多すぎる。本当に配っているのか?」
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一方、15日に自民党が公表したのが、収支報告書に不記載があった安倍派と二階派の議員82人や派閥などを対象とした「聞き取り調査」の結果です。
いわゆる“裏金”の総額は、5億7949万円。
「派閥事務局から収支報告する必要はないと言われたのを信じていた」(報告書より)
自らキックバックや中抜きを認識していたのは32人で、このうち収支報告書への不記載も認識していたのは11人。いずれも安倍派の所属でした。
また、いわゆる“裏金”を使っていたと回答した議員は53人。その使い道は、「会合費」「懇親費用」「書籍代」「旅費・交通費」など類型でまとめられ、どの議員が何に使ったのかはわからない、“匿名”での公表にとどまりました。
一方で、金を“使わなかった”という議員は…
「気持ち悪いと思っていたので使わなかった」(報告書より)
調査結果に、野党は…
立憲民主党 泉代表
「『政治活動以外に使ったケースはない』とか、本当に自己申告ベースで、それが真相かどうかまったくわかりません」
岸田首相は…
岸田首相
「客観性あるいは中立性にも最大限配慮した報告書を取りまとめていただいたと」
その上で、引き続きあらゆる機会をとらえて、説明責任を果たす必要があるとの認識を示しました。