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自民“裏金”聞き取り調査結果を公表

2024年2月15日 18:02
自民“裏金”聞き取り調査結果を公表
派閥の政治資金を巡る事件を受け自民党は安倍派と二階派の議員らを対象に行っていた「聞き取り調査」の結果を公表しました。

政治資金収支報告書に記載していなかった、いわゆる「裏金」をどの議員が何に使ったのかはわからない、匿名での公表となっています。

聞き取り調査は収支報告書に不記載があった安倍派と二階派の議員82人と自民党の8つの派閥や政策集団が対象で森山総務会長や渡海政調会長ら党幹部がおよそ1週間かけて実施しました。

調査結果の報告書は聞き取りに同席した外部の弁護士が20ページの報告書にまとめ、政治資金収支報告書に記載していなかった、いわゆる「裏金」の使い道と額を明らかにしています。

いわゆる「裏金」の総額は5億7949万円で使っていたと回答した議員らは53人いました。

使い道は「会合費」「懇親費用」「書籍代」「人件費」「交通費」「使用していなかった」など、類型ごとにまとめるにとどまり、どの議員が何に使ったのかはわからない、匿名での公表となっています。

一方で「政治活動費以外や違法な使途に使ったと述べた人はいなかった」と報告しています。

いわゆる「裏金」は現金や銀行口座で管理していたケースが大半で、現金の保管場所は事務所の金庫や引き出しなどだったということです。

「裏金化」の手法にはキックバック=還付方式と中抜き=留保方式の2つのタイプがあるとされ、前者は53人、後者は16人、両方が16人でした。

自らがキックバックや中抜きを認識していたのは32人で、このうち11人は収支報告書への不記載も認識していたということです。

11人は、いずれも安倍派の所属で「派閥からの指示で記載しなかった」と説明したということです。

また、安倍派の議員からは「派閥の上に立つ人間が責任を取らないといけない」などと、幹部らに対する不満が相次いだとしています。

一方、報告書では「安倍派では、いつ、どのようにして不記載が始まったのか判然としない」と説明した上で、「遅くとも十数年前から行われていた可能性が高い」と指摘しています。